ゼロに戻る

週明け。会議が長い。仕事上、個人の意思を表現せざるをえない局面に差し掛かる。するとさっそく一部の同性の同僚たちから 面白いくらいに陰湿な反応が返ってくる。今いる会社は、典型的な男社会なので、部長に気に入られている、と見做されるや否や、女性社会から疎外されるというわかりやすい仕組みになっている。しかしそもそも、この「気に入られる」「気に入られない」という尺度というか、概念自体が、完全にあちら側の世界の価値観だ。こちらにしてみれば「気に入られている」実感なんて毛頭ない。思考に使用する概念が もう根本的に異なる異言語なので、話なんて合うはずもないけど。でも、ひとりひとりは良いひとだし別に仲も悪くないけど。へんな感じ。へんな感じはほんとうは要らない。あーあ 有休でも取ろうかな。フランスに逃亡。そしてスイスに亡命。ねこちゃんももちろん連れて行ってあげる。美味しい白パンが食べたい。あーあ、もう。

帰宅して、夕食をつくる。白菜と鱈の重ね煮と、和牛薄切り肉が安かったので フライパンすき焼き。すき焼きのタレが妙に濃く真っ黒に出来上がり、戦後の闇市で供される一皿のようだ。WRも珍しく20時前に帰ってきたので、仲良く夕食。クツクツクツ……。夜が更ける。