毬打つ猫の

てんき悪い。しごと多忙。喉がいたい。かるい風邪。帰りの各駅停車で、思いがけず座席が空いて座れたのはよかったけれど、そうすると視界が塞がれて、見事に一駅分乗り過ごしてしまった。ワイシャツを受け取ってから帰宅して、舌平目のムニエルと、辛い挽肉を加えたモヤシ炒めを作る。今夜はWRもはやい時間の帰り。今夜は雪が降るという。外気が、冬の底のように冷たかった。室内も暖まらない。やはりねこの人形がとても可愛いので、眠くもないのについついねこの棲んでいるベッドに潜り混んでしまう。バルザック「毬打つ猫の店」を読み始めたところだけれど、小説の2頁目でもう“毬打つ猫”が何のことだかわかってしまって、興が削がれる。あたらしい本を読むのもいいけど、やっぱり わたしは こどものときみたいに 好きな本を繰り返し繰り返し繰り返し、ボロボロになるまで読み返したい。WRが淹れてくれた珈琲を飲む。神楽坂の家からWRが持ってきたムーミンとフローレンのアラビア社のピンクのマグカップ。今ではすっかりわたしのものになっている。夜にこれで飲む珈琲は、すごく温かく美味しい。風邪をひいたのに薬がないので、ぶくぶくうがいをして就寝。

読もうとした本

ゴプセック・毬打つ猫の店 (岩波文庫)

ゴプセック・毬打つ猫の店 (岩波文庫)