明太もち可愛いチーズ

季節の境目に降る雨。週末。仕事をさっさと切り上げて、夜の約束に向けてさっさと帰宅。この日は大学時代のサークル仲間との飲み会。場所は家から徒歩1分の居酒屋。此処はサークル仲間が学生時代 歴代でアルバイトをしていた店で、わたしが今住んでる家から近いのはただの偶然だけど、これが証明するようにむかしも今も わたしたちの生活圏は殆ど変わっていない。大多数のひとが、電車で数駅の近隣に住み、きちんとした取り決めがないまま集まったり集まらなかったり、ふらふらとした週末を過ごしている。

此処の居酒屋も、このサークルのいい加減な繫がりを象徴するかのように、飲食店として 物凄くてきとう。注文したものは半永久的に運ばれてくる気配がなく、深夜1時 そろそろお酒にも耐えられなくなり中国茶を注文したけど、お茶でさえも40分間も まったくやってくる様子がない。いい加減のどが渇いて、焼酎に付いてきた氷を舐めたりして渇きに耐えながら、ふと厨房の方を振り返ると、店の主人とその妻が、物凄い吸引力で ジョッキに注いだ烏龍茶を飲み干していた。……お客には氷を舐めさせるほど喉を乾かせておいて、自分たちばっかりあんなに飲んでるッ……!一瞬 憤怒に駆られるが、あまりのてきとうな仕事ぶりに爆笑せざるをえない。中国茶は、40分後に催促したら、5秒で出てきた。注文とったこと、忘れてたね。それなのに「あまりにも忙しくて、今やっと完成した」と言わんばかりのみえみえの小芝居を演じながら出してきたので、また爆笑。雨なので 閉店時間で追い出されてからは、隣の店(朝まで営業しているもんじゃ焼き屋)に移って二次会。午前3時だけど、もんじゃ焼きを注文しないといけない雰囲気で、どうでも良いと思ったのか、注文を取りにきた若くて可愛い店員さんに「クソもんじゃ一枚」と注文していて、思わず噴いた。もうひとりの先輩は、同じく 若くて可愛い店員さんに「えーっと…この…明太…もち……カワイイ…チーズもんじゃ1枚」と注文していた。午前3時とはいえ ほんとうにさいあくなひとたちだ。わたしは深夜4時に離脱して帰宅。楽しかったけど、金曜夜だし飲み過ぎたし喋り過ぎたし、あまりにも疲れた。