記述が追いつかない

此の所、いよいよ仕事がいそがしく、あたかも日めくりカレンダーを破り捨ててゆくかのように、実際の日々が 日々 無感傷にちぎって捨てられていき、ちぎって捨てられて床に散乱したそれらは、誰にも片付けられることがない。桜の季節には 色々なひとを思い出す。もう二度と 決定的に会えないひとや、もう二度と会えないかもしれないと、そっと予感しているひとたちのことを。春の風に髪の毛が絡まり合って、絶望している。廊下には もう彼此7ヶ月になるのだろうか?組み立てを放棄したベッドマットが放置されている。一緒に出掛けたひとが訴える、興醒めするばかりの体調不良に、殆ど介抱自体よりも嫌な顔を隠すことに必死になって、介抱に努める自分自身に嫌悪を催す。満開だった桜の花が 跡形も無く、見事に散った。珈琲に飽きて紅茶。舌に寝そべる、なまぬるい味。春の陽射しは あまりにも明るく、眩しすぎて鬱になる。初夏や真夏は もっともっと鬱になる。既に睫毛に到達している前髪が、世界を遮るさいごの庇のようだと思う。それでもわたしは日記をまいにち書くと決めているので、今 零れ落ちた過去を遡って、執筆中です。半年前からフォルダの中に蓄積されてしまった、旅の写真も載せたいと思います。2009 4/10 雪