ぼくらのいえ

土曜日 午前11時。さいしょに訪れた不動産屋に、別の物件も出してくれるよう頼んでいたので、約束の時刻に またも不動産屋を訪れる。

前日 飛び込みで訪ねた別の不動産屋と違って、さいしょに訪ねたこちらの店は、店全体の雰囲気も 担当者の人柄も、いわゆる「賃貸物件仲介屋」的な、営業トークや 妙な攻撃性や 極彩色にギラギラした雰囲気がなく、こちらも希望の条件や迷いのある部分など、構えたり気取ったりすることもなしに、すなおに伝えることができる。こういう波長というのは、とても重要だ。

この日は 新たに探してもらった3軒の賃貸マンションを見に行ってみた。正午過ぎの街は、視界がぐらぐらするほど暑い。結局、この日見た3軒の中に、わたしたちの条件に最も近い物件を見つけることができたので、部屋探しをはじめて3日で、手付け金を納め、仮契約をする運びに。わたしもWRも、今住んでいる部屋の退去日は決まっていたので、とにもかくにも時間に余裕のある状態で、次の住まいを確保できたことに安堵。しかし引越し本番は、今より暑い ほんものの真夏である。外をちょっと歩いただけで「ふらふらする」なんて言っていられない。

昼は 「茄子おやじ」でカレーを食べる。
http://nasu-oyaji.com/

吉祥寺のカレー屋「豆蔵」は、ここでカレー修行をしたひとが開いた店だと、以前 聞いたことがあるけれど、わたしの舌は、実は「豆蔵」育ちであるので(吉祥寺に住んでいた頃によく通った)、「豆蔵」っぽいカレーが食べたい、と思ってここに来ると、「うう、やはり豆蔵とは違う」と感じてしまう。もちろん、ここのカレーも「ひとつの料理」としてきちんと味がまとまっていて、美味なのだけど。いつもチキンカレー ゆで卵付き、を注文してしまう。

夜 WRと喧嘩しちゃった。喧嘩というか、意見の相違。議論の紛糾。

普段、改まって話し合うことなどなくても、大概の意見は自然に一致(お互いの妥協や歩み寄りも含めて)してしまうために、ふつうなら「話し合って当然」「意見が割れて当然」かもしれない、ルール作りのための話し合いにも、われわれはまるで不慣れであるのだ。