降臨が止まらない

金曜の夜 珍しく 会社の同僚と銀座へと飲みへ繰り出す。二月なかばから勤務している今の会社の 同じ部署 同じグループ内に、同じ大学 同じ学部出身の先輩(大学では一学年下の後輩にあたる)がいて、あまつさえ 学部時代の共通の友人がいることも明らかになったので、その友人も途中参戦し、終電ギリギリの時間まで痛飲。

学生時代の話はもとより、引越しや結婚やマンション購入の際の話、(いずれ数年のうちに)子供を持ちたいかもしれない旨など、同世代のサンプルとして現実的に参考になりそうな話がそこかしこに飛び出したので、おおいに酔っ払いながらもさりげなく情報を聴取し、記憶にとどめる。二人とも、恋愛の為の恋愛や、結婚の為の結婚ではなく、自分の生活や趣味の延長上にいた相手と、なるべくして生活を共にしている点で、非常に共感をおぼえる。と言っても、真面目な話をするわけでもなく、大笑いしすぎておなかは終始よじれっぱなしであったが。自分で言うのもアレだけれど、半年に一度くらい、自分のなかに何かが降臨したかのように、何を言ってもくまなく冴え渡り、何ひとつ取りこぼすことなく散弾銃のように笑いを獲りつづける夜がある。最近では、下北の「蛙」で飲んだ夜もそうだった。

そういう日は 単に沢山飲んで酔っ払っているから、と言えばそうなのだが、じぶんは目立ちたがりの部分と引っ込み思案の部分が両極端なので、そもそも無意識がゴーサインを出すシチュエーションでなければ脳も「安心してお酔いなさい」という指令を出さないのか、幾ら飲んでも素面のままなので、こんなふうに人並みに酔っ払う夜が時々訪れるのはたのしいものだ。

夜 お互いに飲み会だったWRに、たのしかった飲み会の顛末を電話報告し、眠りについた。

しかし「飲みに行って、笑いを炸裂させて帰ってきた」と後日このようにこそこそ日記にしたためている自分は、なんと暗くつまらない女なんだろう。自分、自分、自分か!自分のことばっかりだ。