なにもない

仕事の忙しさはそこそこ。そこそこなので、合間を縫って、来月の帰省用の航空券をネット購入。一日5便しかない零細路線なので、連休などにかかるとあっという間に満席になる。往復とも、なんとか希望のフライトがとれて安堵。航空券の予約名は カタカナかローマ字でしか入れられないのだけど、カタカナで書かれた姓名というのは、匿名的で無機的で、しかも飛行機の名簿となると、爆発的におそろしさが増す。こどもの頃に見た日航機墜落事故のニュース報道のことを、どうしても思い出してしまう。チャンネルがすべて事故のニュースに切り替わって、犠牲者の名前がどんどん増えて、テレビ画面は映画のエンドロールみたいに、延々とカタカナの名前が流れつづけた夏休みの光景。

夜は WRが飲み会で遅くなるので、神楽坂には行かないで、おそるおそる はじめて新居に泊まってみた。二人の家に、一人で存在するのはさみしい。ダンボールだらけの部屋のリビングに ひとりぽつねんと鎮座して、スコッチエッグを食べながら 無言でオリンピッコを眺めた(ルールを知らないので、テレビの中の色彩と人々のざわめきを楽しむ)