占領 お酒を飲む

朝はやくに、一週間前にIKEAで買った家具が届いた。本棚とベッド。しかし すべてバラバラに分解された初期状態なので、下手に手を出すのも恐ろしく、とりあえず狭い廊下や物置部屋に放置する。組み立てには ドライバーや金槌が必要で、そういうものも揃えなくてはいけない。最近IKEAで家具を買ったという友人は、金槌がなくて鉄アレイで組み立てたけど半日かかったから気をつけろ、と嘆いていたけれど、その代用はどうかと思ったし、そもそもうちには鉄アレイなどない。しかし クイーンサイズだかの巨大なマットレスに廊下を占拠されると、さすがに邪魔で仕方ない。向かいあったトイレとバスルームを行ったり来たりするたびに、立てかけたマットレスがボヨヨン、と左右の壁にぶつかり合っている。

夜は WRが高田馬場、わたしが新宿で、それぞれ大学時代の友人と飲み。このとき飲んだ友人とも話したけれど、最近ほんとうにお酒に弱くなった。ビールか焼酎2、3杯で そこそこ酔っ払うにはもう充分。そして飲み始めると、時がたつのがとても早い。4時間や5時間があっという間だ。話し足りないうちに終電間近になったので、慌てて駅へと急ぐ。連休の夜の新宿は、いつもながら凄い喧騒。何年経っても、いつも大学生がいるのが不思議だ。この日会った友人とは、昔から ディテールへの偏執具合がお互いにとてもよく似ていて、この日も「バスタオルの淵の二重縫いになった部分の乾きの遅さ」だとか「洗い終えた菜箸の切っ先が斜め45度に突き出た状態の危険性」とか、話のベクトルがこの上もなくどうでもよい彼方へと向かい、収集などつくはずもない。

午前0時に家に帰り着くと、一足早く帰ったお風呂上りのWRが居た。明日の心配をしないで眠る。