病人ごっこ

3連休の中日。昨晩 大して飲みすぎたわけでもないはずなのに、二日酔いなのか頭の遠くにうっすらとした鈍痛が。WRも午前中いっぱい、お酒のせいで 気分がすぐれないという。クーラーを点けたり消したりしながら、二人ともなんとなく外にも出れず、部屋の中でぐずぐずと過ごす。ねこ人形の二人組みは、こんなときもずっと笑い顔で ひどくのんき。

昼過ぎ、WRはバンドの練習へ。わたしは一日寝巻き姿のまま 寝たり起きたり(その癖おなかだけはよく減るので、チョコレートやビスケットをぽりぽり食べて)、偽の病人のようにひきこもって一日を過ごす。テレビをよく見た気がするけれど、テレビの中のひとの顔や名前がちっともわからない。それどころか テレビの中のひとがしていることさえよくわからない。画面の中の 動くひとびとや、点滅する色を、馬鹿のようにぼーっと眺めている。

バンド仲間と飲んで帰ってきたWRに コーヒーやおにぎりを買ってきてもらって、夜になってようやく調子を取り戻した。そういえば、此の家に来てから、お気に入りの白いワンピースが行方不明。名古屋旅行へ着て行って、洗って干して畳んだことまでは記憶にあるのだけど、それから忽然と姿を消してしまった。普段着ている洋服を重ねてある山のなかや、まだ整理していないダンボールを掻き分けて捜すのだけれど、見つからない。いったい何処へ行ってしまったんだろう。普段は忘れていることも多い癖に、こういうことはふと気になり出すと、そわそわしてどうも落ち着かなくなる。