夕闇を動く

珍しく外出の用があり、外苑前で仕事が終わった。そのあと新宿に行く予定があったので、次のお給料日までド貧乏なわたしは とりあえず原宿まで徒歩で移動。青山通りの道路工事は いつになったら終わるのだろうか。このあたりの道路工事は、すでに風景の一部になっている。日が暮れるのが 日に日に早くなって、季節の移ろいを感じる。表参道のGAPの辺りには、服の為に頑張ってバイトしてます、というような二十歳くらいの男の子たちが、雑誌のスナップに声をかけられるのを待って、舗道の柵に2.3人ずつで会話しながら腰掛けている。この手の男の子たちは、お洒落をすればしたぶんだけ、着実に格好悪くなっていくのが不思議だ。ここの通りや雑誌の中が世界の中心だと思ったらすべては大間違いの勘違いだよ、と、すれ違い様についつい余計なことを思ってしまう。

19時 新宿でWRと落ち合って、あたらしいテーブル用のクロスを購入して帰宅。WRはWRMに送る誕生日プレゼントも選んでいた。家に帰る前に、近所の古本屋に立ち寄る。この小さな本屋は セレクト系の古本屋で、絶版を意識しまくった値付けをしているのだけど、その値の付け方が(このタイプの古本屋には珍しく)古書マニアや蒐集家の足許ではなく、ちゃんと「読むために買うひと」の足許を見ているので、かえって絶版インフレを起こすこともなく、読みたい本は大方 適正と思える価格内に収まっている。ずっと読みたかった本があっさりと見つかったので、貧乏のことも空腹のことも、その瞬間にすべてを忘却して4冊購入。次の連休に読み耽りたいけど、果たして。

帰宅して 冷蔵庫の中にあるもので夕食。WRはお疲れの模様で、ノルマの新聞読みを終えたと思ったら、お風呂にも行かないで、いつの間にか眠りこんでいる。WRMの誕生日が近いことを知り、わたしもWRと連名でプレゼントを買うべきだったと家に帰って来てから気がついて、どうしようかと考えるのだけど、なかなか良い方法が浮かばない。