映画を中心に

日曜日は映画。早稲田松竹ヴィム・ヴェンダース特集が始まったので、朝いちばん(とはいえ11:00スタート)の上映に行く。
http://www.h4.dion.ne.jp/~wsdsck/contents/program.html
いつもWRと混みそうな上映と そうでない上映の予想を立てて出る時間を決めているのだけれど、さいきんは読みにハズレがない。監督や作品の著名度と それに伴う客層の変化を想像するのは、ひとつの映画館に通わなければわからない楽しみで、映画の外側にあるこんなことも時には面白いものだ。

この日の上映は「都会のアリス」と「まわり道」。ロードムービーというのは、独特のテンポを保ちながら画面が淡々と進んでいくので、せっかちなわたしは時々耐えられなくなる。自分自身がバスや列車に乗って、あてどなく移動するのは大好きなのだけど、だからこそ「わたしが見たい車窓はこれじゃない」と、画面を見つめながら思ってしまうのだ。主人公も脇役も、それぞれが身勝手だったり自己憐憫的だったりヒステリックだったりして、魅力的とはとても思えない。何処までも彼らの身勝手なリズムに付き合わされる感じ。退屈したけど、つまらないとは思わない。観終わったあと、この燻ぶった画面の中の世界からやっと解放された、と思うんだけど、映画館を出て、わたしがわたしの日常に戻ってゆこうとしても、映画の中の淡々と燻ぶった画面の移動に、すっかり侵食されているような。へんな映画。さらさら髪のアリスと、喋らないミニョンがすこぶる可愛い。駅前のムトウ楽器で楽譜を買い、栄通りの“グレート・インディア”でインドカレーを食べて家に帰った。

この日は映画以外にも買い物や片付けの予定を盛り沢山に詰め込んだのに、結局 疲れてしまって、家でゴロン、とした後は何もしない。本を読んだ。

化け猫あんずちゃん (KCデラックス モーニング)

化け猫あんずちゃん (KCデラックス モーニング)

↑これはWRが気に入っている漫画。そういう漫画は、わたしも読むと決めている。
人形作家 (講談社現代新書)

人形作家 (講談社現代新書)

↑こちらは、この日読んだ本。予想に反して、非常に血の通った語りであったことに驚き。