読書と、その他詳細は省略

連休さいごの日。勤労感謝の日というけれど、特に勤労には感謝を表明することもなく終了。それどころか、横浜行きの疲れが出たのか、お昼をまわるまで パジャマのままネコと戯れつづけて断続的に寝坊しつづける。夜中はWRが起きていて、明け方眠り、わたしは明け方ベッドから這い出して、朝まで起きる。世の中が動き出す頃に わたしはまた眠くなって、WRが起きる。わたしが昼前にふたたびベッドから起きだすと、今度は空いたベッドにWRが潜りこんでいる。まるで順番にベッドの番をしているような有様だった。こんな日にはもう読書をするだけで充分、という気もするけれど、夕方からはさすがにふたりとも出かけたくなって、映画を観にいくついでに渋谷へと出る。外は久しぶりの雨。大粒の雨で、靴の先があっという間にびっしょりと濡れた。

映画の時間まで、レコード屋と本屋を巡回(毎日日記を書いていると、いい加減 他に行くところはないのか、と自分でも思う。「スポーツショップにて、セパタクローの防具一式を購入」とか、たまには書いてみたい)。

この夜の映画は 新作の「ブラインドネス」。パニック映画か?新聞で読んだ幾つかの講評からも、ダメそうな匂いがプンプンだったけれど、その漠然とした期待に違わずダメで、余韻に浸りながら考えるような部分など無論あるはずもないような映画だったので、とてもよかった。

個人的にもっとも衝撃的だったのは、ストーリーの舞台といえる収容所から脱出したあと、視力を失った主人公たちが外の世界に復帰したとき、仲間の肩につかまりながら一列になって手探りで通りを渡っていくのだけど、何かの弾みで手を離して列からはぐれてしまった少年が、はぐれたことにさえ気づかないまま 仲間とは別方向の壁伝いに進んでいって、そのまま あっさり画面の外に消えていったシーンであった。シーンというより、それは一瞬の出来事で、しかもその少年は収容所のシーンなどでは何名かいるメインキャラの一人であったはずなのに、別に誰も探したり惜しんだりせず「もうこれ以上はぐれないでね」とリーダー役が語りかけるだけで終わっているのだ。あまりにヒドい。ヒドいと言えば、混乱が起きた原因も、それが収束した理由も 劇中まったく触れられておらず、すべてがものすごいレベルのご都合主義で物語が進んでいくこともすごくヒドい。存分にヒドいけど、そもそも映画に説得力など求めていない蛙のような脳のわたしには、とても愉快な映画だったと言える。スーツを着用して髪を斜めに下ろした伊勢谷友介は、ものすごく好みで格好良くて英語の台詞も上手だけど、日本語の演技は 地獄のように格好悪い。チグハグさ、中途半端さをすべてを内包したこんな映画を観たお陰で、休みが終わる悲しさに浸る暇もなく休みが終わる。

この日買った音楽

そろそろ時間ですよ

そろそろ時間ですよ

ロビンズ聴いたら、ほしくなった