ふゆやすみ記1◆ねこの託児所

飲み会疲れで、昼まで寝坊。WRは明日の休日出勤の準備の為、昼過ぎから勤務先で少し仕事。洗濯などをして過ごす。

夕方、駅で同僚のSMさんと待ち合わせして、仕事が済んだWRも一緒に、最近近所に数件できた猫カフェに行く。猫カフェは、ふつうのカフェのように座席を決めて飲み物を注文したところに猫がやってくるスタイルではないかと漠然と想像していたけれど、カーペットを敷き詰めた託児所のようなスペースに 靴を脱いだ人間がお邪魔する、という 想像以上にねこ本位に出来ている場所だったのであった。しかし、いろんな種類のねこが右往左往している様子は、それだけで頭の中が「キャア!」となる。白いねこ、黒いねこ、細いねこ、ふわふわねこ、と多種多様なねこがいたけど、わたしはやっぱり実家のねこちゃんタイプのチンチラ系の丸っこいふわふわねこが好き。わたしたちのトリオの他には、小学生の女の子(眼鏡っこ)とその母という1組だけで、わたしたちは近づいてきたねこを捕獲して膝に乗せたり、じゃれ合うねこたちを見て漫然と過ごしていたのだけれど、ひとりの男の登場で突如として猫カフェ内の雰囲気ががらりと変わった!

その男(20代半ばくらい、ジーンズメイトにて購入風のいでたち)は、その猫カフェの常連らしく、スタッフに颯然と挨拶をすると、持参のねこ遊びグッズをしゅい、っとバッグから取り出し、ねこ遊びグッズを巧みに操り、瞬く間に殆どのねこの注目を集め、己の周囲にはびこらせることに成功。さっきまで牧歌的にねこと戯れていたわたしたちから、ねこが去っていってしまった。誇らしげな笑みをうかべるその男に、一同「うう」となって、為す術もない。WRは「あれは 道具でねこを誘きだしているだけで、さっきから道具の動きを止めるとねこが居つかなくなっている。だから、あのねこの集まりは、あいつ自体の魅力や実力によるものではない!」と 口惜しさのあまりに、謎の解釈を加えていた。しかし、そうは言いながらもWRもさっきまで見向きもしなかったねこ遊びグッズを片手に握って闇雲に振り回している。その男の登場後、ぜんいんが猫カフェにあるねこ遊びグッズを片手に持つようになっていた。敗北。

1時間ほど猫カフェで遊んだあと、WRは明日の休日出勤に向けて帰宅したので、SMさんとふたりで忘年会と称して飲みに出る。SMさんとわたしは唯一の同期中途半端入社のおともだちなので、仕事の話などを色々。日常の瑣末な事象を 同じ温度で共有できる相手がいるのはやはりとても嬉しいこと。昨夜の、飲んで暴れたS川についての愚痴などを大いに聞いてもらう。家も徒歩10分しか離れていないので、飲んだあと更にカフェで珈琲を飲んで互いの家に帰還。今夜はたのしかった!