ふゆやすみ記8◆お伊勢参り

この日は 朝早くにホテルを出て、名古屋駅でWRM、WRSに落ち合い 4人でお隣 三重県伊勢神宮に初詣。3が日の最終日とはいえ 天気も快晴だった為か、伊勢行きの特急の指定席をとるのもやっと。この伊勢詣では WRMプレゼンツということで、すべてお任せして引率されるがままになってしまった。近鉄電車に1時間半揺られると そこは伊勢。途中、電車が巨大な川の上を渡っていったのでもしや、と思いWRに訊ねると「ながらがわ いびがわ きそがわ」と赤パジャマ青パジャマ黄パジャマの旋律で無感動に答えていたけど、これはまさしく“社会のテストで何を差し置いても登場するけど こどもの記憶力では川の名称と地理的配置を覚えるのは至難の業であることで有名な「いびがわ ながらがわ きそがわ」”だ!実物を見るのはうまれてはじめて!と ちょっと興奮。

伊勢神宮は 最寄り駅から15分ほどバスに乗ると着く。バス乗り場も初詣のお客さんでいっぱい。伊勢神宮は言わずもがなで、鳥居へ向かう橋の上の景色も、もっとひとのいないときにゆっくり見たいと思った。すし詰め状態で鳥居をくぐり、境内を歩行し、石段を登り、賽銭箱の前に辿り着いた。人間の頭にあたらないように賽銭箱に銭を投げ入れ、去年の感謝と今年一年の福を祈願し、内宮を離れる。伊勢神宮は 敷地内の木々や空気の清浄さも、3が日の混雑具合も、出雲大社にすごく似ていると感じた。お守りや絵馬は買わないで、謎の丑の鈴を買う。サンプル写真を見て購入したのだけど、写真でみると携帯ストラップくらいの大きさに見える紐つきの鈴(価格も¥500)が、 実際はテニスボールより大きいサイズだったので、かなり意表を突かれた。色味や質感は、はに丸に出てくる馬にも似ている。よくわからない置物だけどおめでたいので、ねこ人形たちへのお土産、というよくわからない理由をこじつけて、自宅に持ち帰って大切にしようと決める。

伊勢神宮の周りには 赤福本店で有名なおかげ横丁という参道がある。おもしろそうなお店が沢山軒を連ねていた(ここだけは出雲大社とはまったく違う)けど、歩行はあいかわらずすし詰め移動の上、すべてのお店に長蛇の列ができているので、一軒も覗く余裕もないまま、泣く泣くストリートを後にする。そのままタクシーでさきほど降りた駅まで戻り、「大喜」という駅前の老舗料理屋で WRMにお昼をご馳走になる(食事中 WRの奥歯のかぶせものが 見事にとれる)。それからふたたび特急に乗り込んで 夕方前に名古屋へ舞い戻った。純粋に 初詣だけをするために遠出をしたのははじめてだったので、なかなか新鮮な経験だった。神頼みするのに 横着してはいけない。

名古屋駅に着いたところで WRM。WRSと別れて、夜はWRとふたりで「矢場とん」に行く。夏に来たときと同じく、ビルの壁面に描かれたブタちゃんの横で記念撮影。半年前と、服装が異なる以外は アングルも表情も、寸分違わず同じ写真スナップになってしまった。トミコにあげる用の「矢場とんTシャツ(やばT)」もここで購入。今回「可愛いけど 貰っても迷惑(イヤ〜)なもの」というコンセプトでこのお土産をセレクトしたのだけど、やばTは その条件を充分に満たしてくれる一品と思えた。

満腹のおなかを抱えながら、歩いてホテルの部屋まで戻る。明日の朝もはやいので、とっとと眠ることに。今回、年末年始も仕事とのことで名古屋在住の友人には会うことができず、それだけが残念。眠る前に ねこ人形で「ねこの伊勢参り」という劇を展開してあそぶ。