うつくしくもない

今週は 火曜日スタートなので、勢いよく一週間が進んでゆく。昨夜の泥酔が嘘のように、目が覚めると爽やかな朝だった。どちらかが残業で遅くなったり、ちょっと呑んで帰ったりするだけで、WRとの一日の会話時間は激減する。激減というよりは、消滅。帰って眠って起きて行くだけ、の生活は酷く味気ないけど、しかし一方では「必死で生きている」というような昂揚感もある。

空気の悪い街の中に住み 満員電車に乗って 終電まで飲み歩き、ほんもののねこの代わりにねこ人形を可愛がるような自分の生活と、鎌倉や葉山に邸宅を構え オーガニック野菜を咀嚼して ハーブティー飲んで 生成りの衣服を着用し 巨大な犬がいて 好きでもないのにボサノバを流しているようなロハス人の「好きなものだけに囲まれた、ていねいな、暮らし(こういう文章には ムダに句読点が多い)」とを比較すると、その隔絶に吃驚するけど、鎌倉でムク犬、の世界観に自己を投入して暮らす生活は、考えただけでも身の毛がよだち、疲れ果てる。好きなものに囲まれるどころか“仕方のないものや嫌いなものの、ムダなものが堆積した山の中に、好きなのものが埋まっている”ような生活だけど、自己満足がまるで介在しない暮らしというのは、何一つ無理がなくて、素晴らしく快適。

水曜の夜は 家で夕食。バジルのパスタと鱈のソテー。鱈の上に、またしてもつい、小刻みに刻まれたきのこを載せてしまう。夕食を作りながら洗濯と掃除機掛けも済ませていたので、食べてお皿を洗い終えたところで漸く安心したのか ちょっとひとやすみ、のつもりが朝まで熟睡してしまった。

読んだ本

寄りみちこみち

寄りみちこみち