ふしぎノワール

天気予報によると、一日中 大荒れの大雨の模様。せっかくの土曜日…、という訳でもなく、この日も相変わらずWRは休日出勤で仕事だし、わたしも飽きるまで眠りたいので、WRを見送ったあと、ねこの人形を左右の枕もとにギュっと並べて、夕方まで 気が済むまでよく眠る。

天気予報の通り、アスファルトが小川になるほどの大雨だった。だけど、よく雨の降る出雲では、こんな大雨はちっとも珍しくないことなので、天気予報士が昨日の夜から大騒ぎして報道するほどの事態では全然ない。

夕方、夜の食事の約束の前に、早目にやってきてくれた友紀ちゃんと、お茶を飲む。夜は友紀ちゃんとわたしに、休日出勤帰りのWRと先週も四谷で飲んだテツオも合流して、4人でお食事。フランス人がやっている雰囲気の良いビストロで、友人がこの街まで遊びに来てくれると、わたしたちは大抵此処に誘ってしまう。黒板に手書きされたメニューから、思いつくままに注文してワイワイ食べる。顔と会話は何処からどう見ても完全にモンゴロイドだけど、気分はすっかりパリのビストロ。小粋にワインを傾け、肉も魚もさり気なくシェアーし合う、くだけたファッションのパリっ子4人組・セーヌ左岸、といった心境であった(その割にやはり自分はワインに弱く、帰宅後に頭の片側がどくどくと波打って眠れなかった)。2件目に寄るために外に出たとき、雨脚は少し収まっていた。自分としては 気を使わないひととのディナーで充分自由に愉しんだけど、他の友だちはどうだっただろうか。普段あまりにも内向的に生活しすぎている為に、4人で会う、という人数の問題だけでも、リア充になったかのような錯覚がある。