眠る以外してない

昨夜のお酒に祟られて、午後までベッドの中で落ち窪んでいた。勤勉なことに、WRはのろのろと起き出したかと思うと休日出勤の為 準備をして事務所目指して仕事に行ってしまった。世の中には あまりにもバカか怠惰か自分に甘いかのどれかの為に、仕事をしない夫がいると少なからず聞いているので、「出掛けちゃってツマンナイ」と口を尖らせるのは贅沢の極みというもので、わたしは頑張り屋のWRに、もっともっと感謝しなければいけないだろう。ちなみに、働かない理由の為に「社会不適合」という言葉を当てはめるのは、ぜつぼう的に間違っていると、齢を重ねるごとにわかる。「社会不適合」と言えば、WRは性格的に…、もそうだけど、もっと大局的に、存在的に、存分に「社会不適合」な部分を持ち合わせているし、卑近な例を挙げるまでもなく、わたしが知りうる限りの変態的な人物は 皆一様に、仕事をしない日がないように見える。会社勤めであってもなくても、日々着実に勤めを果たすことで、そのひとがそのひととして形成されているように見える。「社会不適合」だとしても本物の社会不適合者は、自分が生きていく為に、しぜんと社会を自分のほうに適合させているのかもしれない。自分が生きていける唯一の世界を、勝手に引き寄せている。まぁ、とにかく、この日もWRは仕事に出掛けた。郵便配達人は二度ベルを鳴らし(書留だから)、雪は 二度 眠る。

夜はWRと近所のスープカレー屋に行く。土曜だから、遅い時間なのに大行列。雨も降りそうだったので、てきとうに近所をぐるっと回って、てきとうなお店で夕食にした。

明日は映画とお買い物。わたしは空想上の生き物と暮らすのが好きで、今わたしの家には ねんねこ と ねこんこ が棲んでいるけど、今度もうひとり、わたしと瓜ふたつの顔の小さい子が加わる。WRがおもしろいその人形を買ってくれるって約束してくれた。WRは時々 ねこで遊ぶことを嫌がる。そんなときのWRが嫌だ。わたしは身辺色々と慌しくて、やると決めたこともすぐ滞る。明日は映画と買い物。思わず夜眠る前に、「はやく明日にならないかなー!」と口に出していた。