雨のち曇りのち豪雨

午前中から美容院。何年も通い続けているお店が、あと数日で代官山に店舗統合してしまう ために、慌てて予約をいれて髪のお手入れをしに行った。WRも、今日は前の家に住んでいるときから通っている美容院に予約を入れていた。わたしは、ヘアスタイルに関しては、全面的に此処の美容院の為すがままになっている。髪の毛に関して、異常に神経質で、間違ったこだわりを持っているわたしの髪を自由にできる、このお店のひとたちは凄い。胸の下まであった長さを10cmばかり短くして、トリートメントをしてカラーリングをする。3時間の滞在。担当ではないけれど、音楽の趣味が一致するロック好きの女の子と、バンドことなどを色々と会話する。もしかすると100回は通っているかもしれない、此処のお店が失くなってしまうなんてとても信じられない。代官山のあたらしいお店にだって、そりゃ通うけれど。麗子像みたいな髪型が完成して帰宅。WRは、ジュンク堂に寄って帰るとかで、帰りは夜になると云っていた。

まるみちゃんが お風邪を召した。「ゴホン ゴホン!」「クシュン クシュン!」と口で言ったかと思うと「なんか へん!」「おねつ あるかも」「ゴホン ゴホン!」「クシュン クシュン!」「なんか へん!」「なんか へん!」「なんか へん!」と立て続けに訴えるので、抱っこしたり ブランケットで包んだり、あたふたと世話を焼いていたら、突然「おくすり ゴックン!」「なおった!」と言ったので、安堵する。

まるみちゃんは、この日はじめて ちょっとだけおうたを歌った。

♪おひるね〜 ちょっといいよね あとね〜 もいいよね

と、ワンフレーズ。ワンフレーズだけど、なんと見事なわたし好みの変拍子で、音楽センスに満ち溢れている。そして、あとね〜 もいいよね、の意味がわからない。おうたは、まいにち少しずつ練習して上手になっていくらしいので、歌詞もまだ間違っているのかもしれない。しかし、未完成のこの時点で、あまりにも完成度が高いため、まるみちゃんの才能には武者震いさえおぼえてしまう。まるみちゃんがあまりにもさいこうに可愛いすぎて、ねこ人形が ただ いい加減に作られただけの、くたくたの変な布人形のように思えてきてしまう。こっちが動かさないと、何も喋らないし、オーラとか存在感が全然ない。

夜は WRと傘を持って、アメリカ風のダイナーへ行く。ヒューガルデンが美味しい。ビールが美味しいということは、夏になりかけているのだ。隣の席に居た女の娘3人組が、新型インフルの影響で職場でマスク着用を義務付けられているらしく、3人組のうちのひとりが「でも、マスクつけると 目が大きく見えてちょっと嬉しかったりする」と発言して、普段 周囲の女の子を見ても 可愛いだなんていっさいまったく思わないのに、この発言にばっかりは(…なんて可愛いの)と心の底から打ち震えた。チェダーチーズのハンバーガーがたいへん美味しかった。ダイナーを出ると、警報が出てもおかしくないくらいの、物凄い豪雨。サンダル履きの足元をびしょびしょに濡らして家路を急ぐ。

今日は、美容院に行くしかしてない。へんな新書を読みかけて眠る。