みひらいている

しごとはヒマなのに精神的には酷く疲労しているのかも。寄り道をする気力もなく、真っ直ぐ帰宅して そのまますぐに夕食をとり、早々にふとんに潜り込んで眠ってしまう。

9時から18時まではすっきりと元気でいるのだが、後に残った自分の時間は、ぜんぶ 病気のひとのようだ。こどもの世界の話で言えば、学校にいるはずの時間だけ病気になるのが不登校児の特徴だけれど、おとなの世界で わたしのように一度でも会社をズル休みすると、もう二度と行けなくなることが経験的にわかっている場合、不登校児と正反対の症状が出るのかも、とも考える。結局 精神的な病というのは(すべてがそうだとは思わないけど)「病気になりたい気持ち」であると言い換えることもできるので、病気になりたい気持ちを もっと打算的に、入り組んだ形で コントロールすることも できる。WRが帰宅して、まだ21時半なのにベッドでスヤスヤ眠るわたしを眺めて呆れていた。夢うつつに聴こえる まるみのうたは可愛いし、夢うつつで視界に映る ねこたちの人形劇は、まるで天国の出し物のような、幸福な光景。空気清浄機付きの除湿機が来て、梅雨に入る直前の熱気も湿り気も 今 わたしたちの部屋には全然ない。室内の空気は極めて清浄。

夜中2時に起きて、顔を洗ってもう一度眠る。歯磨きの水の生温さも、顔を拭うタオルの柔らかい湿気も、触るものすべてが真夜中そのもの。本を読みたいのに、疲労して眠ってしまうことだけが 今の悩み。しごとの悩みも、他人との悩みも、すべての悩みを引き解いて一本の糸のかたちにすると、ただ 疲労して眠ってしまって本が読めない、という、それだのことだとわかったりする。まるみちゃんは 目を見開いて 座ったまま、よいこで眠る。