インディペンデントな

大学時代に所属していたサークルのOBライブの日。企画と幹事がWRだった為、わたしは出演者ではないけど昼のリハーサルから参加する。OBライブといっても 現役の学生から、37歳とかの大先輩にあたる方々も参加するので、WRはあっちこっちに気を遣って、3ヶ月前の企画段階から苦労が絶えなかった。わたしたちの人生の失敗や絶望の指標は 基本的に「ボヴァリー夫人」と「闇金ウシジマくん」なので、今回のWRはウシジマくんの“ギャル汚くん(イベサー・ジュン)”の世界に完全に憑依され、本番がはじまってお客さんが入場するまで、イベサー・ジュンの悪夢が片時も脳裏から離れることがなかった けれども、主に先輩方の素晴らしすぎるパフォーマンスによって ライブはとってもハイレベルで楽しいものとなった ので (わたしはナーンニモしてないけど)WRと一緒に苦悩した日々が 完全に救済された!良かった!!!

ライブの後は 楽しく3時頃までたのしくおもしろく お酒を飲む。WRはライブ終了後の精算が終わってからも幹事業から解放されず「WR!WR!なんか揚げ物とか食べたい」等々の 三十路越えとは思えない先輩方の要求に黙々と応え、飲み会もきっかり取り仕切り、若干のお金を被り、普段の猫背が猫背に見えないほどの活躍っぷりだった。おつかれさま。

わたしもWRも大学を卒業して早数年、日常的になんとなく誘い、誘われてサークル時代の友人や先輩方とはゆるやかな繋がりを保っていたつもりだったけれど、ただ飲みに集まるだけでなく、継続的な時間の確保やお金の犠牲が必要となるライブのような催しを社会人になってから執り行うのは随分大変だと思ったし、また ただ漠然と人間が集まるように見えるものでも、信頼関係を維持する努力が必要だなー、と 考えた。やっぱり、久しぶりにメールを出して「来てね」と誘っただけのひとは、あまり顔を見せない。3ヶ月に1度でも何かしらの場所で顔を合わせるひとは、結構ムリをしてでも駆けつけたりしてくれる、とか。自分自身が面倒なことを撥ねつけたりしなければ、物事を撥ねつけたりしないひとに出会っていけるし、このことがよくわかっただけでも、WRが胃腸の具合を悪くしながら頑張ってくれた甲斐があったというもの。