山を築き 山を崩す

今夜は部署の飲み会。毎月 幹事のソフィアちゃんに頼まれてお付き合いで参加している会だけど、今回は たまたま参加者が多そうだったので、ここぞとばかりに 遠慮して予約していた歯医者へ行く。今日 施術してくれた歯科医は、はじめてのせんせいだったけど、治療椅子の“首のところ”を異常なほど急勾配に下げるひとだった。“脳天で立ってる”と言ってもまったく大げさじゃないレベルのエビ反り状態を維持したまま 20分ほど治療がつづいたので、椅子を起こされたあと、頚椎損傷とかが気になった。美容師でも コントラバス奏者でも 立ってやるひとと座ってやるひとがいることだし、歯科医のやり方にも色々あるのだろう。この日で歯医者は終わり。WRと駅で待ち合わせして 近所の新店舗を開拓(夕食摂取)して、帰宅。

WRはいつものようにビデオ学習、わたしは 寝室にエベレストを7つくらい形成していた服の山の解体に着手。スカートもジーンズも各々50着以上ある。トップスに至ってはもっと酷い。チロリアン風の刺繍が入ったコットンのスモックだけで20着くらいあるし(それぞれ お花の刺繍、鳥ちゃんの刺繍など柄が少しずつ違うもの)、金太郎に憧れているとしか思えないホルターネックのタンクトップも20着くらい、Tシャツなんて無数にあって、腐るほど、というか実際 カビに汚染されて腐っているやつまであるので驚いた。高い服もある。安い服もある。額に汗して、畳んだり洗ったり分別したり、自分の過去の物欲と真正面から向き合いながら労働にはげむ。この日は 山を4つくらい 消した。

一昨日から、ドアラちゃんが あたらしいともだちとしてうちに来たことで、会社にいる間 ずっと 悩んでいた。うちの家は まるみちゃん、ねんねこちゃん、ねこんこちゃん、WR、わたしの「5人家族」ということにしていて、それが黄金比のように絶対的でさいこうのバランスを構築していたので、あたらしい子が来たからといって かんたんに「6人家族」というふうにはしたくない。現に、かわうそ人形とか 柔軟剤のキャラクター・ファーファとか、勤務先のウサギを模したマスコットなど、元々他にも色々いるけど、それは単に「家に在る」というだけものに過ぎず、ノンソウル、ノンアイデンティティでまったく問題なかったのだった。ドアラちゃんには まるみちゃんたちほどではないにしろ 絶大な存在感があるので、家族に入れてあげたいけど、やはり6人なんて あまりにも多い。みんなと仲良く過ごしてほしいけど、事情が複雑すぎるので、しごと中にも色々と考えてしまい業務に支障が出た。結局、帰宅後 WRと色々相談して、「だいすきなやきゅうの試合をたくさん見るために、なごやから遊びにきている 間借り人」という設定にした。間借りなので、ひとつ屋根の下に住んでいるけど 家族ではないし、家族ではないけど しぜんと家族に溶け込んで毎日一緒にいる、ということ。主役級ではないものの、立場的にはドラえもんとかオバQに似た感じで、よその家で暮らしている子。