太陽や月のせい

なんとなく憂鬱だと思ったら 生理がきた。きのう 一日中癇癪を起こしていたのも、ああ すべてはこれのためか、と身勝手に腑に落ちた。精神も、身体の付随物でしかないので、体調の変化によってしか作用しないのだ、実際のところは。

お中元の季節のせいか、今は礼状書きや暑中見舞いのお便りをしたためるしごとが多い。今日は 高名な指揮者の先生にお便りを書いた。わたしCDを 持ってる。エッセイも持ってる。そしてそれは、昔も今もわたしがいちばん大好きなエッセイ。

とはいえ、相手が誰であっても、ファンレターを書くのではなくビジネスなので一通のお手紙にかける労力は同じ。但し、ただの挨拶状ではなくて、なかなかセンシティブにならざるをえない内容だったため、神経症的に何度も見直しを重ねて、封をした。結果がはっきりと見えにくいしごとをしていると、時々虚しくなる。こういうふうに気を遣う根回しの手紙なんて、職務経歴書に書けないしごとの代表格だ。

郵便局に葉書を買いに行くために 昼下がり 外に出たら、外は真夏の太陽光線と熱気だった。太陽アレルギーだろうか?顔と首をやけどのように真っ赤にしたサラリーマンの男性が6車線の大通りをふらふらと斜めに横切っていく。カミュの異邦人を連想させる。あんなふうに皮膚を火傷のようにしたサラリーマンが商談に現れたら、商談相手も商談どころではなくなるだろう。

帰宅して、今日も夕食作り。炒め物を作ったら、ゆうに5人分はありそうな 山のような炒め物が出来上がった。作りすぎた夕食を律儀に食べ続けていれば、いずれわたしたちの胃袋は破裂するであろう。これからは「もっと食べたい!」と渇望できる程度の量しか作らない、と心に決めた。WRは 誕生日まで勉強に励む日々。WRの同僚は、合コンとか、タワーマンションのゲストルームで開催される異業種交流会とか、勉強の傍らそういう社交場でも大忙しなのだという。WRは何処にも行かないで、まっすぐ家に帰ってきて、本を読んでいるか わたしとお人形遊びを している。わたしの父親が、しごと以外の時間は ゴルフとか合コンとか異業種交流会に没頭しているタイプだったから、わたしは絶対的にそうでないひとが好き。

早朝に起きて出勤して 夕方帰宅してから心ばかりの家事をすると、もう お風呂に入る以外何もできないことが辛い。2時間や3時間、読書する時間はあるけど それより疲れた、眠りたい、と正直思う。眠るとき、休むとき、いつも罪悪感を覚える。動かない限り解決しないことで 何ヶ月もぼーっと悩んでいるわけだ。