ぶどうジュースでワイン呑む真似する遊びをずっと弟としてた

金曜夜は 高校時代の同級生、JNKさんと銀座。イタリアン。席について、わたしは赤、彼女は白とワインの色を選択すると、そこからはワイン地獄の始まりで、減っては注がれ、減っては注がれ、わんこそばのようにグラスにワインが注がれていく。お料理も 何の説明もなく、次から次へと運ばれてくる。会社のことや家のことや故郷のこと、色々と話した。銀座発の最終地下鉄は早い。もっとゆっくり飲みたかった、でもわんこそばのワインは当分いいです。


土曜日は美容院。代官山。髪を切って 髪を染めて、髪をトリートメントでいたわった。髪にしてみれば、まるで王侯貴族のような数時間。わたしの髪を切ってくれるディレクターに 3年間も付いていたアシスタントの美少女2人が、スタイリストに昇格したり配置換えになったりして新しいチームになって、この日は初対面のアシスタントがわたしの髪を洗ったり乾かしたりしてた。一生懸命だからいけない。一生懸命つまらない話を話してくれるものだから、王侯貴族さながらの髪とは対照的に、わたし自身は疲労困憊。新しいアシスタントの女の子は、ディレクターから「雪んこさんは 馴れたら何ともないものの、たいへん気難しいお客です」と入れ知恵をされたのだろう、一生懸命明るく会話を振ってきつつも、明らかに 怯えていた。かわいそうだけど、どうにもできない。髪がつるつるになったので、とっぷりと日が沈んだ頃に店を出て、WRと約束している新宿へ急ぐ。一緒につばめハンバーグを食べて、お買い物しながら勉強中のWRを待つ。この頃は 駅ビルのようなファッション複合ビルからデパートメントに至るまで、フロア改装したと思ったら、既存の大手セレクトショップのどれかがどどん、と入店している、という結末ばかり。ファッションビルって、それ本体が広義のセレクトショップであるべきはずなのに、どこもかしこもセレクトだらけ。セレクトが セレクトされている場所で、一万円札の何枚かと引き換えに、衣服をセレクトするわたしたち。わたしは無印で、巨大な吊り下げ式の洗濯物干しを 購入した。これで3本目。壊れたから買い直すのでなく、日に日に増える洗濯物に追いつくために、3本目。


日曜日の夜は、大学時代の同級生のTMMと丸の内。世界中の食べ物でいちばん好きな東京風のフランス料理を食す。ここでもワイン。みるみるうちに1本半のワインを空けて、クラクラと酔う。


日々が忙しい。悩みが尽きない。尽きない悩みを セーターに隠してすまし顔をしている。会社では ひとの嫌なところや弱いところを沢山見せられるから、それはもしかしたら わたしの中にも同じようにあるものかもしれないけど、ほんとうは全然そんなこと思ってない。わたしが正しいって、いつもいつも考える。11月が終わり、わたしたちの12月が来る。ムーミンカレンダー 今年もついに最後の1枚になってしまった。