ふかふかで獰猛

12月。お誕生日にクリスマス。レストラン!ホールケーキ!プレゼント!12月って わたし 大好き。

雨の土曜日 友紀ちゃんのご紹介で、江戸川橋の「シイナケンジ」にディナーに行く。新鮮なカルパッチョ、スパイスの効いたタプナード、それからこのお店の目玉食材 短角牛の赤ワイン煮込みをワインと一緒に堪能。デザートはサラミチョコレート。よく冷えたチョコの固まりの中に、ナッツがザクザクと混ざりこんでる。前菜からデザートまで、何を食べても美味しい。次は早稲田散歩の後、WRとも一緒に来よう。

友紀ちゃんからはちょっと早いお誕生日の贈り物をいただきました。上野十三やの柘植の見事な櫛と、わたしも大好きなAnna Louのネックレス。今回のデザインは、へんな方角を見つめてるバンビ。とてもとても嬉しかった!ひとからの頂き物は何でも嬉しいっていう感情は 贅沢で我侭なわたしにはまったくなくて、それどころか どんな好意に基づいたものであっても、好きじゃないものや わたしには必要ないものを、満面の笑顔でプレゼントしてくれるひとたちのことを、内心ではテロリストぐらいに思っているので、だからこそ自分の好みを知り尽くしているひとからの贈り物は、ほんとうにほんとうに嬉しい。わたし自身が選んだとしか思えないほど好きなものなのに、それが仲良しのお友達が選んでくれたものだなんて、友紀ちゃんには、毎年 毎年驚かされる。

バンビペンダントの白痴的な可愛さはもちろんのこと、十三やの柘植の櫛は、噂に違わず素晴らしい。家を建てるときの木の匂いがする、柄のところは美しいカーブを描いている、髪を梳かす、という言い方は、プラスティックや「本つげ」って印字してある偽物の櫛を使うときには、金輪際使えない気がする。髪の毛が魔法みたいに さらさらしっとり、これで髪を梳いてる時間は まるで美人のような気分になれます。

暖かな日曜日。お昼までにお互いの用事を済ませて、昼下がりから何週間振りでWRと散歩。この数ヶ月間、朝 昼 夜全部合わせても、一緒に食事をしたのは4、5回。今は、WRの仕事の事情などが色々あって、家が、家というより<若者向けの寮>みたいな感じになっているので。

ぽかぽかの冬空の下、行き着けの服屋と靴屋を渡り歩いて、WRは衣服を購入していた。わたしも暖かそうなコートを見る。珈琲屋へ行き、漫画屋へ行き、夕食までWRはひるね。寝ているか家事をしているか以外で家で数時間ぼーっとすることも久しぶりだったので、わたしも思う存分ぼーっと過ごして、i-tunesにCDを投入したり、ネットの俗悪な巨大掲示板の凶悪犯罪のスレッドなどを読み耽る。こういう姿はぜったいにひとには見せられない。着替えの最中の姿より見せられない。パソコンの平たいディスプレイが、わたしの闇の深淵なのだろうか。夜は動物の内臓を炙って食べる。わたしは肉しか食べません。「もう食べれないよ」と音をあげるWRを尻目に、パクパク食べる。わたしのことを、みんなねこが好きだと思ってるけど、何故わたしがねこが好きなのかというと、わたしは ライオンやトラのこどもが大好きだからだよ。白いライオンや白いトラの仔ならなおさら好きだよ。9月に行った京都旅行は楽しかったな。年末までは、忘年会や家族へのプレゼント選びで きっとあっという間に過ぎるんだろうな。